中学受験では、食塩水の問題が頻繁に出題されます。
学校では、
- 食塩の重さ
- 食塩水の重さ
- 濃さ
を整理しながら解くことが多いですが、中学受験では「天秤図(てんびん図)」を使うと、非常に速く解ける問題があります。
特に、
- 2つの食塩水を混ぜる問題
- 水を加える問題
- 食塩を加える問題
では、天秤図が強力です。
この記事では、天秤図の基本ルールから、典型問題の解き方までわかりやすく解説します。
天秤図とは?
天秤図とは、「濃さ」と「重さ」の関係を、てんびんの形で表した図です。
中学受験では定番の解法で、SPIなどでも利用されます。
特に、
- 「どちらがどれだけ多いか」
- 「混ぜた後の濃さがどこになるか」
を視覚的に整理できるのがメリットです。
天秤図で解くための5つの基本ルール
① 左に低い濃さ、右に高い濃さを書く

天秤図では、
- 左側 → 濃度が低い
- 右側 → 濃度が高い
と決めます。
② 混ざったあとの濃さは「中間」になる
2つを混ぜると、濃さは必ず中間になります。ここが天秤の支点になります。
ただし、「真ん中」とは限りません。
たとえば、
- 10%を少し
- 30%を大量
混ぜれば、30%に近い濃さになります。
③ 支点からの距離の比=重さの逆比

たとえば、A「8%の食塩水100g」とB「20%の食塩水20g」を混ぜるとします。
重さの比は「A:B=100:20=5:1」となります。
支点からの距離の比は、重さの逆比なので、「A:B=1:5」となります。
④ 水は「0%の食塩水」と考える
水には食塩が入っていません。
これを0%の食塩水と考えます。
この考え方を使うと、「水を加える問題」も天秤図で解けます。
⑤ 食塩は「100%の食塩水」と考える
逆に、食塩そのものは、100%の食塩水と考えます。
これにより、「食塩を加える問題」も天秤図で処理できます。
例題
問題1:2つの食塩水を混ぜる
10%の食塩水200g(A)と、20%の食塩水300g(B)を混ぜると何%になりますか?
まず、天秤図を書きます。左端を10%、右端を20%とします。そして、食塩水の重さを「おもり」とみなします。

重さの比は「A:B=200:300=2:3」
支点からの距離の比は、重さの逆比なので「A:B=3:2」

天秤の長さは次の2通りで表せます。
- 20%ー10%=10%
- ③+②=⑤
つまり、⑤=20となります。
よって、①=10÷5=2
③=2×3=6
求める濃さ□=10+6=16%
問題2: 水を加える
30%の食塩水100g(A)に、水20g(B)を加えると何%になりますか?
まず、
- 30%の食塩水100g
- 0%の食塩水20g
を混ぜると考えます。


問題3:食塩を加える
20%の食塩水150gに、食塩50gを加えると何%になりますか?
- 20%の食塩水150g
- 100%の食塩水50g
を混ぜると考えます。


天秤図を使うメリット
計算ミスが減る
天秤図を使うと、
- どちらが濃いか
- どちらが多いか
が視覚的に整理できます。
比の感覚が身につく
中学受験では、
- 食塩水
- 売買損益
- 平均
- ニュートン算
など、多くの分野で「比」を使います。
天秤図は、その感覚を鍛えるのにも役立ちます。
まとめ
食塩水の天秤図では、次の5つが重要です。
- 左に低濃度、右に高濃度を書く
- 混ざった濃さは中間になる
- 距離の比=重さの逆比
- 水は0%
- 食塩は100%
最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れると非常に速く解けます。
中学受験では頻出なので、ぜひマスターしておきましょう。
- 食塩水から水を蒸発させたあとの濃度
- 食塩水の基本公式まとめ
- 面積図と天秤図の使い分け
- 比を使う文章題の解き方
