【理科】月の満ち欠けと動きの仕組みをわかりやすく解説|南中時刻・周期・同じ面の理由も紹介

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月の満ち欠けとは?|新月から満月までの名前と順番を確認しよう

夜空に見える月の形は、毎日少しずつ変化しています。この変化のことを「月の満ち欠け」といいます。月は地球のまわりを約1カ月かけてまわっており、その位置の変化によって見える形が変わるのです。

では、どんな名前の月がどんな順番で現れるのでしょうか?それぞれの月の形と、空で一番高いところ(南中)に来る時刻をセットで見ていきましょう。


新月・三日月・上弦の月・満月・下弦の月の見え方

月の満ち欠けには、以下のような呼び名があります。それぞれ、形とともに覚えましょう。

  • 新月(しんげつ):太陽と同じ方向にあるため、まったく見えません。
  • 三日月(みかづき):細くて光っている部分がほんの少し。新月のあとに見えてきます。
  • 上弦の月(じょうげんのつき):右半分が光っている半月。夜に見えやすいです。
  • 満月(まんげつ):まんまるに光る月。いちばん明るく、夜空にくっきり見えます。
  • 下弦の月(かげんのつき):左半分が光っている半月。朝に見えることが多いです。

この順番は新月 → 三日月 → 上弦の月 → 満月 → 下弦の月 → 新月…とぐるぐる繰り返されています。


それぞれの月が「南中」する時刻とは?

月は空を1日に1回、大きく移動していきます。その中で「南中(なんちゅう)」というのは、「月が空の中でいちばん高いところに来る時刻」のことです。

それぞれの月の南中時刻は以下の通りです。

  • 新月正午(12時ごろ)
     → 太陽と同じ方向にあるので、お昼の時間に空の上にいます(でも見えません)。
  • 上弦の月18時ごろ(夕方)
     → 太陽が沈むころに、月が空の高いところに上がります。
  • 満月深夜0時ごろ
     → 太陽と反対側にあるので、夜にしっかり見える。とても明るい。
  • 下弦の月朝6時ごろ
     → 太陽が出てくる時間に月が高い位置に。朝によく見える月です。

これらは6時間ずつずれているのがポイントです!

テストでもよく問われるので、順番と時刻をセットで覚えておきましょう。

月の満ち欠けの周期は約29.5日!|月の形が変わる理由

月は毎日少しずつ形を変えて見えます。「昨日よりふくらんでいる」「細くなってきた」など、夜空を見上げると気づくことができます。この月の形の変化=満ち欠けには、ちゃんとした理由があるんです。


太陽・地球・月の位置関係が形を変える

月の満ち欠けは、太陽の光を反射して光って見えることと、地球と月の位置関係によって決まります。

  • 月には自分で光る力はありません。
  • 太陽の光を受けた「明るい半分」が、地球からどう見えるかで形が変わるのです。

たとえば、地球から見て太陽の反対側に月があるときは、明るい面がこちらに向いているので「満月」に見えます。

逆に、太陽と同じ方向に月があるときは、月の明るい面が裏側になって「新月(見えない)」になります。


満ち欠けの「周期」を覚えよう(約29.5日)

月の満ち欠けは「新月 → 満月 → 新月」というサイクルを約29.5日(正確には29.53日)で繰り返しています。ちなみに、この周期のことを「朔望月(さくぼうげつ)」と呼びます。

月がいつも同じ面を地球に向けている理由

私たちが夜空に見ている月の表面は、毎日変わっているように見えて、実はいつも同じ面です。

「月の裏側って見えないの?」と疑問に思ったことはありませんか?

月が同じ面を向けている理由は、月の自転と公転の周期が同じだからです。

月は地球のまわりを約27.3日かけて1周(公転)しています。

それと同時に、月は自分でも1回転(自転)しています。なんとこの*自転の周期」も約27.3日なんです!

つまり、月は地球のまわりをまわるとき、ちょうど1回転だけ自分も回るので、地球から見ると常に同じ面がこちらを向いているというわけです。

ちなみに、この現象を「同期回転(どうきかいてん)」といいます。

月は夜空で毎日少しずつ位置を変えて動いています。その動きには、「地球の自転」と「月の公転」が関わっています。このセクションでは、月がどう動いて見えるのかを、地球の自転や月の公転とあわせて解説します。


「空での動き」は地球の自転と月の公転で決まる

まず、夜空での月の動きは、主に次の2つの動きが合わさって起こるものです。

  1. 地球の自転
     → 地球が1日で1回転しているので、ある1日の動きを見ると、月は西へ動いて見える
  2. 月の公転(地球のまわりを回る動き)
     → 月自身も地球のまわりを約27.3日で1周しているため、空での位置も少しずつ東へ移動していきます。

1日だけ観察すると、東から西に動く

ある日の、月の動きを観察すると、東から西へ動いているように見えます。これは地球の自転の影響で、空全体が西に流れるように見えるためです。

数日間観察すると、なぜ月は西から東へ動いているように見えるの?

同じ時刻に、何日にもわたって月を観察していると、「昨日より少し東よりに出てきたな」と気づくことがあります。

これは、月が地球のまわりを公転しているため、毎日すこしずつ東の方向に位置をずらしていくからです。


このように、時間のスケールによって月の見え方が変わるのです。

  • 短い時間(1~12時間)では → 月は西へ動く(地球の自転のため)
  • 長い時間(数日間)では → 月は少しずつ東へずれていく(月の公転のため)

月の南中時刻は、1日に約50分遅れる

月を毎日観察していると、「昨日より出てくるのが遅いな」と感じることがあります。

実はこれ、月の動きの特徴のひとつで、南中時刻が毎日約50分ずつ遅れていくのです。

なぜ50分遅れるのかという理由は、一応、小学生、中学生でも理解できますが、少し難しいです。また、入試でそうした理屈を問われることもないです。

とりあえず「月の南中時刻は、1日に約50分遅れる」とだけ覚えておきましょう!

どうしても気になるなら調べてみてもいいですが、それは受験勉強とは関係のない趣味の範囲なので、勉強時間にカウントしないようにしましょう。

まとめ|月の動きと満ち欠けはセットで理解しよう!

月の満ち欠けや動きは、理科の授業でもテストでもとてもよく出る重要単元です。ただ用語を覚えるだけでなく、月の動きと満ち欠けのしくみをセットで理解することが得点アップのカギになります。

理科のテストで問われるポイントはここ!

理科のテストでは、以下のような点がよく問われます。今までの内容をふりかえりながら確認しておきましょう。

  • 月の満ち欠けの順番(新月 → 三日月 → 上弦 → 満月 → 下弦 → 新月)
  • それぞれの月の南中時刻(6時間ずつずれる)
  • 月の満ち欠けの周期は約29.5日
  • 月がいつも同じ面を地球に向けている理由(自転と公転の周期が同じ)
  • 月の南中時刻が毎日50分ずつ遅れる理由(月の公転のため)
  • 月の動きは短時間(1~12時間)では西へ、長期的(1日~30日)には東へずれる

月の満ち欠け・動きのしくみをイメージでつかむことが大切

月の学習でつまずく原因の多くは、言葉や数字だけで覚えようとしてしまうことです。

でも実際には、

  • 太陽の光をどの角度から受けているのか
  • 地球からどう見えているのか
  • どの位置にいると何時ごろ空に現れるのか

…といったイメージをつかむことが、理解への近道です。

✅ 学習のコツ

  • 絵を描きながら考える(地球・月・太陽の位置関係)
  • カレンダーで月の形や出る時間を見てみる
  • 観察を記録してみる

特に小学生・中学生は、「実際に空を見てみる」ことが一番の勉強になります!

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