「中学受験を続けるべきか、それともやめて高校受験に切り替えるべきか」
小学校高学年になると、このような悩みを抱える家庭は少なくありません。
周囲が受験勉強を続けていると、「やめたら将来不利になるのではないか」と不安になることもあるでしょう。
しかし、中学受験をやめることは決して失敗ではありません。実際には、中学受験をやめて公立中学校へ進学し、その後高校受験や大学受験で成功する人もいます。大切なのは、中学受験をやめた後に何をするかです。
この記事では、中学受験をやめてもよいケースや、高校受験・大学受験で挽回するための勉強法について解説します。
中学受験をやめて高校受験へ進むのは失敗ではない
高校受験からでも難関大学は目指せる

たしかに、中高一貫校から難関大学へ進学する生徒は多くいます。
中学受験を経験した生徒は、小学生のころから多くの勉強量をこなしているため、勉強体力が身についていることが多いからです。
しかし、「中学受験をしなかったら難関大学に行けない」というわけではありません。
公立中学校から高校受験を経て、難関大学へ進学する生徒も毎年います。
大学受験で重要なのは、中学受験の経験そのものではなく、高校生になったときにどれだけ学力を伸ばせるかです。
中高一貫校に進学しただけで大学受験が有利になるわけではない

私はこれまで多くの生徒を指導してきましたが、中高一貫校へ進学したからといって、全員が勉強熱心になるわけではありません。
むしろ、
- 受験が終わって燃え尽きる
- 勉強嫌いのまま進学する
- 学校の進度についていけなくなる
という生徒も見てきました。
せっかく中高一貫校に進学しても、その環境を活かせなければ大きなメリットは得られません。
勉強嫌いになるくらいなら、中学受験にこだわらず、高校受験に向けて前向きに勉強を続ける方が良い場合もあります。
中学受験をやめてもよいと考えるケース

本人に受験する意思がない
中学受験は親だけでは続きません。
本人に受験する意思がない状態で無理やり勉強させても、長続きしないことが多いです。
もちろん、小学生なので多少の管理は必要です。
しかし、「絶対に受験したくない」という状態まで追い込まれているなら、一度立ち止まって考える必要があります。
勉強嫌いになってしまっている
中学受験の目的は、志望校に合格することだけではありません。
将来につながる学習習慣を身につけることも大切です。
ところが、
- 毎日親子喧嘩
- 勉強を見るだけで嫌になる
- 机に向かうこと自体を拒否する
という状態になっているなら注意が必要です。
中学受験を続けた結果、勉強そのものが嫌いになってしまうと、高校受験や大学受験にも悪影響を与えます。
難しすぎる教材についていけない
中学受験の教材は非常にレベルが高いものがあります。
特に難関校向け教材になると、小学生にはかなり難しい内容も含まれます。
本人の学力や志望校に合わない教材を使い続けると、
「勉強してもできない」
という経験ばかり積み重なってしまいます。
その結果、自信を失ってしまうこともあります。
集団塾の教材が合わないこともある

難関校向けの問題は非常に難しい
集団塾では、多くの生徒を同じ教材で指導します。
そのため、上位校を意識した問題が多く含まれていることがあります。
難関校を受験するのであれば必要な学習ですが、すべての生徒に必要なわけではありません。
志望校によっては、そこまで難しい問題を解く必要がない場合もあります。
個別指導や家庭教師ならレベルに合わせやすい
個別指導や家庭教師のメリットは、生徒のレベルに合わせて教材を選べることです。
たとえば、
- 基礎計算を固める
- 文章題を重点的に練習する
- 苦手単元だけ復習する
といった対応ができます。
無理に難問へ取り組むより、今のレベルに合った問題を確実に理解する方が成績は伸びやすいでしょう。
高校受験で成功するために小学生のうちから続けたい勉強

計算練習
中学受験をやめたとしても、計算練習は続けましょう。
計算力は中学数学、高校数学の土台になります。
毎日10分〜15分でも十分です。
継続することが大切です。
漢字と読書
国語力はすべての教科に関係します。
漢字を覚えることはもちろんですが、読書習慣も大切です。
読書によって、
- 語彙力
- 読解力
- 集中力
が身につきます。
高校受験や大学受験でも大きな武器になります。
学習習慣を維持する
中学受験をやめた途端に勉強をゼロにするのはおすすめできません。
毎日30分でも1時間でもよいので、
「机に向かう習慣」
を残しておきましょう。
この習慣が将来の大きな差になります。
おすすめは中学数学の先取り
受験算数ができる子なら方程式はそれほど難しくない
中学受験算数に取り組んでいる生徒なら、中学数学は意外と簡単に感じることがあります。
特に方程式は、小学生でも理解できる場合が少なくありません。
差集め算や売買損益との共通点
例えば、
- 差集め算
- 売買損益
- 和差算
などは、方程式で表現すると簡単に解ける問題が多くあります。
中学受験算数を経験した生徒は、すでに論理的な考え方を学んでいます。
そのため、中学数学への移行は比較的スムーズです。
中学入学後の大きなアドバンテージになる
中学入学前に方程式や正負の数を学習しておけば、中学最初の定期テストで余裕を持てます。
その余裕が、
- 数学が得意になる
- 勉強に自信がつく
- 高校受験を意識できる
という好循環につながります。
英語を始めるなら文法から学ぶ

単語暗記だけでは伸びにくい
最近は英語学習を早く始める家庭も増えています。
しかし、単語を覚えるだけでは英語力は伸びません。
文法の理解も必要です。
品詞と5文型を意識する
英語を学ぶなら、
- 名詞
- 動詞
- 形容詞
- 副詞
などの品詞を意識すると理解が深まります。
また、将来的には5文型を理解しておくと、高校英語や大学受験で役立ちます。
ただし中学受験継続中なら英語は不要
難関中学を目指している場合は話が別です。
中学受験の勉強だけでも十分に負担があります。
その状態で英語まで始めると、どちらも中途半端になる可能性があります。
難関校を目指すなら、まずは中学受験に集中した方が良いでしょう。
高校受験で大学受験を見据えるなら中学生から動く

高校受験だけを目標にしない
高校受験はゴールではありません。
本当の目標は、その先にある大学受験です。
高校受験が終わった後も勉強を継続する意識が必要です。
高校内容の先取りを意識する
高校受験レベルだけに慣れてしまうと、高校入学後に苦労することがあります。
そのため、
- 中学数学を早めに終わらせる
- 英語の文法を固める
- 高校内容へ少しずつ触れる
ことをおすすめします。
大学受験まで見据えた学習計画を立てる
中学受験をやめることは、勉強をやめることではありません。
進路を変更するだけです。
高校受験、その先の大学受験まで見据えて学習を続ければ、十分に挽回できます。
まとめ|中学受験をやめても勉強をやめなければ十分挽回できる

中学受験をやめて高校受験へ進むことは、決して失敗ではありません。
むしろ、
- 勉強嫌いになってしまった
- 教材が難しすぎる
- 本人に受験の意思がない
という状況なら、高校受験へ切り替えることが良い選択になる場合もあります。
ただし、中学受験をやめたからといって勉強までやめてはいけません。
計算、漢字、読書を続けながら、中学数学や英語を先取りしていけば、高校受験だけでなく大学受験でも十分に戦えます。
大切なのは「中学受験を続けること」ではなく、「将来につながる学習を続けること」です。

