豆電球1個に流れる電流の求め方

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中学受験の問題集には、豆電球の電流の求め方を次の公式で紹介しているものがある。小学生はこれを覚えたらいい。


この公式を教えずに「直列つなぎの場合、電流は抵抗の数に反比例する」という説明をしている参考書もある。しかし、この説明だけだと理解できたとしても問題を解けるようにはならないと思う。上の公式を覚えて機械的に電流を求める方法をおすすめする。

小学生なら、中学生以上の知識がないので素直にこの公式を覚えるだろう。しかし、中学生以上の知識がある大人の場合、この公式に疑問をもつ人もいると思う。実はいうと、僕もその1人。

自分自身は中学受験の経験がないので、塾講師をするようになってこの公式を知ったときは「なんでオームの法則を使わないのだろうか?」と戸惑った。一応、中学受験でもオームの法則は学習する。しかし、オームの法則を知らなくても解ける問題が多い(しかも早く)。なので、中学受験をするなら下の公式は覚えるべき。

この記事は、受験する小学生のためというより、保護者、中学受験の塾講師・家庭教師のために書いた。オームの法則と照らし合わせて、なぜ下の公式になるのか紹介する。

オームの法則(電池1個、抵抗1個)

豆電球は電流を流すとしだいに「抵抗の大きさ」が変わる。だから本当はオームの法則は使えない。

しかし中学受験では豆電球も抵抗と同じように考えればよい。今回は、抵抗を使って説明するが豆電球と考えてもらっていい。

電圧をV,抵抗の大きさをR,電流をVとすると、オームの法則より、I=V/Rとなる。

「電池1個、直列つなぎの抵抗2個 」のとき

抵抗を2個直列つなぎにする。

2個の抵抗を1個と見なすと、直列つなぎの合成低抵抗より、

R(合成)=R+R
     =2R

電池は1個のままなので電圧Vは変わらない。よって、抵抗に流れる電流 I(ア)は上の図のようになる。

「電池1個、直列つなぎの抵抗3個」のとき

抵抗が3個のときも、2個のときと同様。抵抗に流れる電流は I(イ)= 1/3 × I

「電池2個、抵抗3個」のとき

電池を直列につないで、1つの電池として考えると、V+V=2V。

よって、抵抗に流れる電流は I(ウ)= 2V/3R = 2/3 × I

「電池3個、抵抗3個」のとき

すみません。まちがえました。上の図はI(ウ)じゃなくて I(エ)です。

電流 I の大きさを1と考える

ここで、「電池1個、抵抗1個」の回路に流れる電流 I の大きさを1とすると、次の公式ができる。

豆電球1個に流れる電流=
直列つなぎの電池の数/直列つなぎの豆電球の数

もう一度述べるが、本記事はオームの法則に慣れ親しんだ大人のために書いた。少しでも点数を稼ぎたい中学受験生は上の公式を覚えれればいい。

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