使えるレベルの人
本書の内容をするためには以下の知識が必要。
- 四則演算
- 分数・小数
- 記号・文字の式がある計算
- 比の計算
- 図形の公式
(円・長方形・三角形・台形・ひし形)
以上の計算が問題なくできることが前提条件。まだできない人はそちらを先にすませておくように。特におすすめの問題集はない。このレベルなら何でもいい。
内容・構成
受験算数の基礎でつまずきそうなところを3章に分けて解説。
- 1章:計算問題
- 2章:図形問題
- 3章:文章題(つるかめ算など)
文章題では、線分図、面積図に落とし込んで解説している。受験算数を勉強し始めやころはそれでいい。
使い方
つるかめ算の導入部分で「表を書くタイプ」があるが初めからできる必要はない。このタイプは大人からしても難しいから、つるかめ算は面積図が使えればいい。
「なんでこんな難しい説明を最初にもってくるのだろう?」と思うだろうが、中学受験業界の「どうだ、受験算数はむずかしいだろう?」というジャブ、洗礼なのでビビってはいけない。理解できる、理解できなくてもとりあえず答えられるものから勉強すればいい。
個人的には3章文章題が役に立った。私は塾講師をしているが、はじめて受験算数を教えるとき特殊算でかなり苦労した。
自分自身は中学受験の経験がない上に、中学・高校ですっかり数学脳になってしまっていたからだ。塾のテキストを使って指導するのだが解説を読んでもさっぱりわからない。
理科の解答で「ここでつるかめ算を使って・・・」などと書いてあるときには破りたくなる思いだった。いったん数学を知ってしまうと算数脳になるのに骨が折れる。
保護者の方でもそういう人は多いのではないだろうか?だから方程式を教える人いるかもしれないがおすすめしない。それについては別記事で。
使い方は次の2通り。
メイン教材の補助
塾のテキストなど普段使用している教材で、解説を読んでもわからないところを「見るだけ」で調べる。メイン教材と解き方が違っても、解説を理解できるのならその解き方を覚える。
メイン教材の解き方を理解したい気持ちもわかるが、他にも覚えるべきことがあるのだから妥協するしかない。
受験しようか考え中の人
中学受験をしようと考え中で、どんなことを勉強するのか大雑把につかみたい人は、はじめから「見るだけ」を使ってみるといい。
これ以外にもあと数冊、基礎レベルのものを用意して見比べてみるのがおすすめ。受験算数で学習する内容を一通り確認して受験するかしないかを判断するといい。