ニュートン算の行列問題を解説|入口の数で変わる人数の計算方法

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ニュートン算とは?行列問題によく出るテーマ

ニュートン算とは、一定の速さで物や人が増えたり減ったりする場面を計算する文章題の一種で、仕事算の応用ともいえる分野です。中学受験やSPIで出題されやすいテーマのひとつです。

行列を扱うニュートン算では、例えば遊園地やイベント会場の入り口で、行列に並ぶ人が一定のペースで増える一方、入場が進むことで列が短くなるというように、人数が出入りする状況を計算します。入り口の数や入場速度が変わると解答も大きく変わるため、複数の条件を整理して式を立てる力が問われます。

「行列」のニュートン算は、一見複雑に見えますが、解法のパターンを覚えればスムーズに解ける問題が多いのも特徴です。入試では、問題文が長く条件が多いケースも多いため、しっかり慣れておきたい分野です。

ニュートン算(行列)の解き方を例題で確認

それでは、実際に「行列」のニュートン算の例題を解いてみましょう。入試でもよく見かけるタイプの問題です。


【例題】

ある遊園地の入り口で行列ができている。
行列には、毎分12人の割合で人が加わる。
入り口を2か所にすると、18分で行列がなくなる。
入り口を3か所にすると、9分で行列がなくなる。

(1)1か所あたりの入場数は?
(2)初めに並んでいた人数は?


行列のニュートン算を解くポイント

  • 1分あたりに入れる人数を①とする
  • 「はじめの人数」「□分で行列に加わる人数」「□分ではける数」を線分図に描き込む
  • 「入場人数の差」=「増えた人数の差」を利用する

解答(1)1か所あたりの入場数を求める

まず、1分間あたりの入場数を ①とおきます。

入場口が2か所のとき、
18分で行列に加わる人数=12×18人
18分ではける人数=①×2×18人

入場口が3か所のとき、
9分で行列に加わる人数=12×9人
9分ではける人数=①×3×9人

以上を線分図に描き込みます。

線分図の差に注目すると、次の式を立てられます。

①×2×18-①×3×9=12×18-12×9

①×(36-27)=12×(18-9)

①×9=12×9

①=12

答え:1か所あたりの入場数は12人/分


解答(2)初めに並んでいた人数を求める

次に、最初に並んでいた人数を求めます。
今回は、入場口2か所の場合で考えます。もちろん、入場口3か所の場合でも解くことができます。

はじめの人数を□人とすると、

□+12×18=12×2×18

という式がたてれます。

これを解くと、

□=12×18×(2-1)
□=216

答え:最初に並んでいた人数は216人

まとめ|ニュートン算の行列問題を解けるようになろう

行列を扱うニュートン算は、一見複雑に見えますが、入場の速さを文字で置き、増減する人数を計算するという基本の流れを押さえれば解ける問題が多いです。特に「入り口の数が変わる」という設定は頻出なので、繰り返し練習しておくと安心です。

もしまた「ニュートン算 行列」の問題に挑戦したくなったときは、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね!

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