【中学受験】豆電球に流れる電流

スポンサーリンク

この記事では、豆電球の回路に関する問題を解くための、覚えなければならない基礎知識をまとめている。回路の問題が苦手な人の助けになればうれしい。

直列回路と並列回路

直列回路

直列回路のとくちょう
  1. 途中で枝分かれしない1本道
  2. 電流はどこも同じ

並列回路

並列回路のとくちょうは、電圧がどこも同じであること。電圧についての解説は別記事で述べる。

豆電球1個に流れる電流

直列つなぎの豆電球の個数が2倍、3倍、・・・になると、抵抗は1/2、1/3・・・になるという解説をしている参考書がある。

この考え方が基本になると思うが、初学者だと混乱するかもしれない。なので、「豆電球1個に流れる電流」は、次のようにして求められると知っておくといい。

このやり方で、豆電球に流れる電流を求めることができるようになれば、豆電球の個数と抵抗、電流の関係が比例なのか反比例なのかはすぐにわかる。

電流と抵抗の関係

電流と抵抗の関係は、反比例の関係になっている。電流の逆数が抵抗であると覚えておけばいい。

抵抗とは、電流の流れにくさのこと。抵抗が大きいと電流は小さい。抵抗が小さいと電流は大きい。

合成抵抗

複雑な回路の豆電球に流れる電流を求めるには、合成抵抗の知識が必要になる。

直列回路

豆電球1個の抵抗を1とする。直列つなぎの場合、それぞれの豆電球の抵抗の合計全体の抵抗となる。

並列回路

並列回路の全体の抵抗の求め方は2通りあるが、ここでは「まず電池に流れる電流を求めた後に、抵抗を求める」方法について説明する。

並列回路の全体の抵抗
  1. それぞれの豆電球に流れる電流は1
  2. 電池に流れる電流は、豆電球に流れる電流の合計1+1=2
  3. 全体の抵抗は、電池の電流の逆数1/2

いろいろな抵抗

パターン1

豆電球A、B、C、電池のそれぞれに流れる電流を求める。

求める手順
  1. (A、B)とCの並列回路とみなす。
    並列回路では、それぞれの道が電池とつながっていると考える。
  2. A、Bに流れる電流
    豆電球2個の直れる回路なので、電流は1/2
  3. Cに流れる電流
    豆電球1個の回路なので、電流は1
  4. 電池に流れる電流
    (A、B)に流れる電流とCに流れる電流の合計1/2+1=3/2
  5. 全体の抵抗は、「電池に流れる電流」の逆数2/3

パターン2

豆電球A、B、C、電池のそれぞれに流れる電流を求める。

求める手順
  1. Aと(B、C)の直列回路とみなす。
  2. Aの抵抗は1
    Bの抵抗は1/2
  3. 全体の抵抗は1+1/2=3/2
  4. 電池に流れる電流は「全体の抵抗3/2」の逆数2/3
  5. Aに流れる電流は、電池と同じ2/3
  6. B、Cに流れる電流は、1/3(=2/3÷2)

パターン3

豆電球A、B、C、電池のそれぞれに流れる電流を求める。まずは電池とAに流れる電流を求める。

求める手順
  1. Aと(B、C、D)の直列回路とみなす。
  2. Aの抵抗は1
    (B、C、D)の抵抗は、パターン1より、2/3
  3. 全体の抵抗は1+2/3=5/3
  4. 電池に流れる電流は、「全体の抵抗5/3」の逆数3/5
  5. Aに流れる電流は、電池と同じ3/5

次に、B、C、Dについて考える。

求める手順
  1. B、C、Dの部分だけに注目すると、
    B、Cのでんりゅうは1/2
    Dの電流は1
    電池の電流は3/2
  2. ここで、電池の電流に注目すると、3/2から3/5となっている。
    つまり、2/5倍(3/5÷3/2)になっている。
  3. B、C、Dの電流もそれぞれ2/5倍すると、
    B、Cの電流は1/5
    Dの電流は2/5
タイトルとURLをコピーしました